伝統の技 2023.11.262023.12.16伝統の技 木殺し:木殺しとは板材を柔らかくして、所定の形状に変形させる工程です素材は檜です。 製材したものを屋上で3~4ヶ月乾燥させます。 湯につけて柔らかくします。 ころを使って、曲げます。 かなりの力が必要です。 あっという間に終わります。 曲げ終わったものです。 ここから木型を使います。 木ばさみと言います。 木型に胴材を嵌める。 木型から外す。 木ばさみで固定する。 木殺し工程が終わりました。 2-3日間乾燥させます 樺縫い:山桜の樹皮を使って縫い上げる工程です上から順に、木ばさみ、山桜の皮、目刺し 一度型に嵌めてから、取り出します。 山桜の皮を口にくわえて、木ばさみで胴材を固定します。 目刺しで穴を開ける。 山桜の皮を縫い込む。 山桜の皮を締め込む。 一連の動きは非常に速い。 山桜の皮を止めます。 山桜の皮で端を止めて終わり。 カバ縫いは、必ず蓋と本体のペアで行います。 山桜の皮の縫い目です。 底入れ:底板を固定します。底入れ準備 底材カット 底入れが終了しました。 下地塗り:漆を塗る前の作業ですこくそ:継ぎ目を補強する作業です底板を外して、胴の縁に漆をつけていきます。 底板を嵌めます。 継ぎ目に漆を塗っていきます。 こくそ」工程終了です。 「面取りカンナで角を削っていきます。 板材には木目があり、それがいつも揃っているとは限りません。カンナを使うと、深く削りすぎてしまいます。そんなときには切り出しナイフを使います。 錆付け生漆と砥の粉を混ぜたサビ漆を竹のヘラで、底の縁と縫い合わせの部分に塗りつけます。ここでは底の部分を塗っていますので、「底サビ」と呼んでいます。 縫い合わせの部分は、「カバさび」です。 渋下地柿渋を塗って、渋下地が終了した姿です。 漆塗り:この工程だけで漆室に5日間すし詰めになります。中段右側の3個以外が漆を塗る前のメンパです。 漆とハケです。 漆塗りは埃が厳禁なので、ガラス越しに撮影しています。 手早く、底の部分を塗っています。 内側の部分を塗っています。 側面を塗って終わりです。 漆塗りが終わると、湿気のある室(むろ)で乾燥されます。この工程は2回 繰り返されます。 出来上がりました。ただし、漆が美しくなるのはこれから何ヶ月も経過してからなのです。 数ヶ月するとこうなります。